BMI(ボディマス指数)は、健康管理において重要な指標の一つです。自分のBMIを適正に保つことは、生活習慣病の予防や長期的な健康維持にとても役立ちます。特に高い状態が続くと、糖尿病や高血圧といったリスクが高まるため、適切な対策を取ることが大切です。この記事では、BMIを下げるための具体的な食事の方法について解説します。
BMIとは
BMIは、体重と身長から算出されるシンプルな指標ですが、体脂肪率や筋肉量を反映するわけではありません。したがって、健康的に下げるためには、ただ体重を落とすだけでなく、筋肉を維持しながら脂肪を減らすバランスが必要です。ここでは、無理のない範囲で日常に取り入れやすい食事の改善法を紹介していきます。
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まずは摂取エネルギーを見直そう
BMIを下げるためには、日々の食事で摂取するエネルギー量を適正範囲に収めることが大切です。目安として、標準体重(身長[m] × 身長[m] × 22)に25kcalを掛けた数値以内に抑えると、無理なく健康的な減量が可能です。
例えば、身長160cm(1.6m)の場合、標準体重は約56.3kg。そこに25kcalを掛けると、1日の摂取エネルギーの目安は約1,407kcal以内となります。特にBMI35以上の高度肥満の方は、標準体重に20~25kcalを掛けた範囲で調整し、まずは3~6ヶ月で現在の体重から3%以上の減少を目指すのが理想的です。
食事の回数とバランスを意識する
「1日2食にすれば痩せるのでは?」と思うかもしれませんが、極端に食事回数を減らすと、かえって次の食事で過食しやすくなります。結果として、体重が減らないどころかリバウンドのリスクが高まることも。1日3食を規則正しく摂り、血糖値の急上昇を防ぐことが大切です。
また、食事のバランスも重要です。基本は「主食・主菜・副菜」の3つを意識するようにしましょう。
主食(炭水化物) | ご飯、パン、麺類など(過剰摂取には注意) |
主菜(たんぱく質) | 肉・魚・大豆製品など(脂肪の少ないものを選ぶ) |
副菜(ビタミン・ミネラル) | 野菜、海藻、きのこ類など(食物繊維をしっかり摂る) |
このバランスを守ることで、満足感を得ながらカロリーをコントロールできます。
脂質の摂取量をコントロールする
調理の際には、油を使わずに調理できる方法を取り入れるのがおすすめです。例えば、テフロン加工のフライパンを使うことで、油の量を最小限に抑えたり、蒸し料理やグリル調理を活用したりするだけでも、カロリーカットに効果的です。
脂質はエネルギー密度が高く、過剰に摂るとすぐにカロリーオーバーにつながります。特に、揚げ物やバター、マーガリンなどの動物性脂肪は控えめにしましょう。
低カロリー&高満足度の食品を味方につける
「食事量を減らすと、お腹が空いて我慢できない…」という悩みを持つ人も多いはず。そんなときは、低カロリーだけどボリューム感のある食品を活用しましょう。
たとえば、キャベツ、もやし、ブロッコリーなどの野菜は食物繊維が豊富で満腹感を得やすいです。野菜だけでなく、きのこ類も取り入れてみましょう。カロリーが低く、食べ応えも抜群です。
ミネラルが不足しがちな方は、わかめ、ひじきなどの海藻類がおすすめ。ダイエット中でも栄養を補うことができます。これらを活用することで、食事量を減らさずにカロリーコントロールがしやすくなります。
出典:FANCL ONLINE「BMIから始める 脂肪との上手な付き合い方」
市販の食品・外食の栄養成分をチェック
自炊をする時間がないときや、外食が多い人は、市販食品や外食メニューの栄養成分表示をチェックする習慣をつけましょう。エネルギー量だけでなく、脂質・糖質の量にも注目し、無駄なカロリー摂取を防ぐことが重要です。
例えば、同じお弁当でも、揚げ物中心のメニューよりも、焼き魚や蒸し鶏などヘルシーなものを選ぶだけで、大幅にカロリーを抑えることができます。
出典:健康長寿とちぎ「外食栄養成分表示 ガイドブック」
まとめ
日常的に取り入れる運動と、無理のないカロリーコントロールを組み合わせることで、BMIは少しずつ下げていくことが可能です。また、急激に体重を落とそうとせず、3〜6ヶ月で体重の3%を減らすといったペースを目安に、長期的な目線で取り組むことが大切です。体への負担を避けつつ、無理なく持続できる生活習慣の改善こそ、BMIを下げるための成功への鍵となります。