生活習慣病は飽食の時代である現代だからこそ生まれた、比較的新しい概念です。多くの病を引き起こす原因となることから早めはやめの対策が必要ですが、普段から実践できている人はそれほど多くないでしょう。
一方で、健康面に危機感を持ちながらも「どう対策すれば良いかわからない」という人も少なくないのではないでしょうか。そこで本記事では、生活習慣病の予防方法について詳しくまとめました。「老後も元気で過ごしたい!」という人はぜひ最後までご覧ください。
生活習慣病とは?
生活習慣病とは食事・運動・睡眠・飲酒・喫煙など、生活習慣によって引き起こされる疾患を総称したものです。
以下の病気も生活習慣病の一つとされています。
- 虚血性心疾患
- ガン
- 脳卒中
- 糖尿病
- 高血圧
上記にある「ガン(悪性新生物)」「心疾患」は日本の三大死因としても挙げられる、厄介な病気です。
生活習慣病の予防方法
恐ろしい病の一端となる生活習慣病を予防するには、以下を心がけましょう。
- 栄養バランスの良い食事を取る
- 適度に運動する
- お酒の飲み過ぎを避ける
- タバコは控える
- 睡眠の質を上げる
なぜこれらが生活習慣を防ぐのか、その理由について詳しく解説していきます。
食生活の乱れは高血圧や肥満症などの生活習慣病に繋がるため、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。以下のポイントを意識すると、食事内容の改善に繋がります。
- 一汁三菜を意識する
- 食物繊維をしっかり取る
- 原八分目を意識する
- 塩分量は男性の場合7.5g未満、女性の場合6.5g未満に抑える
- 動物性脂肪・糖分を控える
- 3食しっかり食べる
最近では外食や加工食品でも、栄養バランスを考えて作られたものが多くあります。普段の食事に上手に取り入れて、ストレスのない食生活を楽しみましょう。
適度な運動を取り入れることも生活習慣病の予防に役立ちます。実際に、身体活動量が多い人は虚血性心疾患・高血圧・肥満などの罹患率や死亡率の低下が認められています。
上記の理由から、厚生労働省は身体活動指針「アクティブガイド」にて成人の1日当たりの目標歩数を8,000歩と示しています。目標値をクリアするのが難しい人は、以下の運動がおすすめです。
- ラジオ体操(可能であれば1日3回)
- 踏み台昇降
- 縄跳び
- フラフープ
上記は室内で行えるため、仕事などで日中の運動が難しい人でも日常に取り入れやすいでしょう。
お酒の飲み過ぎは心筋症・高血圧・胃がん・大腸がんなど、さまざまな病気を引き起こす危険性があります。また短時間で大量の飲酒をした場合、急性アルコール中毒を発症する恐れもあるため注意が必要です。
とはいえ「酒は百薬の長」という諺もあるように、飲み過ぎなければリラックスや血行促進などの良い効果も期待できます。生活習慣病を無理なく予防していくためにも、アルコールは適度な量で楽しみましょう。
生活習慣病を予防するのであれば、タバコはすっぱりとやめて禁煙する必要があります。なぜならタバコに含まれるニコチンやタールには多くの有害物質が含まれており、心疾患・脳卒中・肺がんなどを引き起こす危険性があるためです。
「禁煙するつもりはあるけど、いつも失敗してしまう…」という人には、ニコチンガムや禁煙外来の利用も検討してみてください。
生活習慣病患者の中には睡眠障害を持っている人が多いことから、睡眠の質を上げることも予防方法の一つと考えられています。以下は質の高い睡眠を取るためのポイントです。
- 寝る2時間前までには夕食を終えておく
- 入浴は寝る2~3時間前に済ませておく
- 寝る前にスマホやPCを見ない
- 寝心地の良い寝具を使用する
寝具以外は今日からでも取り入れられる方法のため、ぜひ実践してみてください。
予防検診で生活習慣病をチェック
これまでの生活から習慣病が心配な人は、生活習慣病予防検診も利用してみましょう。問診・基本検査・血液検査・画像診断などさまざまな側面から、生活習慣のリスクをチェックできます。
検査内容や費用は加入している健康保険組合によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
まとめ
生活習慣病は若いうちに何もなくても、加齢とともに急激に悪化(発症)する可能性がある恐ろしいものです。老後も元気で過ごせる期間(健康寿命)をできるだけ延ばせるように、はやい段階から予防・対策していきましょう。